エジプト放浪記①~アブ・シンベル神殿~
2019年、8月。エジプト南部は灼熱の太陽があたりを焼き尽くしていました。 まるで、観光客の水分を枯渇させ、深淵に潜む本質を炙り出しているようでした。 果たして私たちは、太陽神ラーの目にかなったのか?そんな人間の小さな心配なんか関係なく、太陽はガンガン照り付けてきます。 気温は48度。数分ごとに水分を補給しなければ生命を維持できなくなります。 それは即ち死。太陽神ラーの生贄になることを意味します。 靴を焦がす砂道、流れる汗に絡みつく虫、ナイル川から漂う微風は沸騰させた湯の如し! バスから歩いて20分、やっと、ラムセス2世(新王国時代第19王朝の王)の大傑作、アブ・シンベル神殿に到着しました。 …