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駒を動かす指が汚かった…一流棋士

ずっちゃん
ずっちゃん
2025年1月13日

休日に、何か面白い番組がないか探していたら、将棋の番組をやっていた。

ちょうどタイトル戦が行われていたので、観ることにした。

将棋は嫌いではない。

寧ろ、好きな部類に入る。

小学生の時は毎日のように、祖父と対戦していた。

将棋の駒のイラスト

いないときは親戚の家に出向き、一日中打っていた。

祖父は将棋のタイトル戦が大好きで、いつも観ていた。

俺も一緒に観ていた記憶がある。

祖父は棋士の凛とした羽織袴が大好きで、

「ほれ、強い棋士というのは、羽織も似合うだろう」

と、特にお気に入りの棋士に対して良く褒めていた。

中学生になると、祖父も亡くなり、また部活等で忙しくなったので

将棋とは疎遠になっていた。

画面では羽織袴の棋士2人が盤上を睨んでいた。

流石タイトル戦だ、2人の熱気と緊張感が伝わってくる。

棋王はじっくり考えて「銀」に指をかけた。

「先手27銀」

それは、しなやかで、綺麗な指だった。

王手のイラスト

さすが、棋王。爪の手入れもばっちりだ。

すかさず、挑戦者が駒を動かした。

「後手・・・」

俺は一瞬、唸った。

それは挑戦者の打った手ではない。

挑戦者の指は爪が恐ろしいほど汚かったからだ。

爪は伸び、その間は黒く汚れていた。

また、毛深かった為、指やら手の甲がジャングルのようだった。

せめて、爪を切ってこい!

ずっちゃん
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