比叡山延暦寺~文殊楼~
根本中堂を見終えると、次に文殊楼を訪れました。
楼って遠くを見渡すための建物とか、やぐらという意味ですよね
どっちかというと戦のイメージがあるのですが……
まあ、延暦寺が歴代の統治者が恐れた武力を持っていたのも事実。
東塔の山門と言われるくらいだから、敵の侵入を食い止める役割もあったことでしょう。
有名な白河天皇の句があります。
「賀茂河の水(みず)、双六の賽(さい)に山法師(やまぼうし)、これぞ我が心にかなわぬもの。」
山法師とは、延暦寺の僧兵です。
それほど強力な武力集団だったのですね。
その楼に、なぜ絵馬を掲げているの?
文殊楼は868年、円仁(慈覚大師)が「常坐三昧」の修行を行なう道場として建築しました。
唐留学時代に修行した五台山(文殊菩薩の聖地)の文殊菩薩堂に倣って創建したのが始まりと言われています。
この案内にもあるように、全て東向きに設定されているみたいです。
また、1668年に焼失し、再建されたとのこと。
唐様と古い和様の折衷様式であり、江戸時代を代表する建築物です。
今も楼上には文殊菩薩がお祀りされていて、学芸上達や入試合格を祈願する人達の参詣が続いています。
ちなみに、文殊菩薩が鎮座している二階に上がるにはそうとう急な階段を上がらなければなりません(ほぼ直角(笑)本当です)。
なるほど、学問のご利益があるのか。
絵馬がたくさんあるのは、合格祈願なんですね。納得!