男性乗務員同志、すれ違いざまにタッチ、キス!キャプテン、嫉妬する。
近年、海外の航空機を利用すると、男性の客室乗務員が多くなってきたと感じる。
今回の旅も「ターキッシュエアラインズ」を利用したのだが、全員、男性の客室乗務員だった。
私は女性でも男性でもサービスをしっかりしてくれたらどちらでもいいと思っている。
離陸前に機長がフライト中の注意事項などを盛り込んだアナウンスを始めた。
そんな中、乗務員たちは、シートベルトと頭上にある荷物入れをチェックする。
前座席の方からは若くて長身の男性乗務員がやってくる。
後座席からはこれまた若くてがっしりした男性乗務員が前方へ向かっていく。
私の席は後部の方だったので彼らの仕事ぶりがよく分かる。
テキパキとして無駄がない動きだ。
素人ながら、そう思った。
まだ機長のアナウンスは続いている。
トルコ人の英語なので聞き取れるところと、聞き取れないところがある。
まあいいだろう。
ちょうど真ん中くらいだろうか、
二人が出会った。
すると、
長身の乗務員が体格のいい乗務員のお尻を触った。
体格のいい乗務員はウィンクでかえした。
「フォー!」
叫び声の主は機長だった。
すぐさま「ソ、ソーリー…」
と謝りだした。
どうしたのかな。なんか不安だな…
そう思っていたが、無事に離陸した。
よかった。
離陸して数時間後、深夜出発ということもあり、機内が暗くなった。
時刻は深夜1時くらいだろうか。
少し眠るか…
気づくと機内に明かるくなった。
どうやらドリンクサービスの時間らしい。
今度は白髪が混ざった乗務員が前から、
長身の乗務員が後ろからきた。
「ドリンク何がいいですか?」
長身の乗務員は流暢な日本語で私に尋ねてきた。
私はオレンジジュースを頼んだ。
また、真ん中ほどで二人が出会った。
すれ違いざまに、
体格のいい乗務員が長身の乗務員にキスをした。
私はイスラームの国では男性同士でも手をつなぐ習慣があることから、
あまり気にしなかった。
他の乗客も何事もないかのようにスルーしている。
そんな中、
「シット!」「ファック!」
スピーカーから声が響いた。
声の主はキャプテンだった。
これには皆、驚愕した。
機長室から客室はみえないはずなのに…
なぜ…
二人の関係に嫉妬しているのだろうか。
それは分からない。