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ラグビーの試合でコールドスプレーを吹いたら……

ずっちゃん
ずっちゃん

長閑な昼下がり、河川敷を歩いていると

ラグビーの試合をやっていた。

選手の体型をみると髪は薄く、ビール腹がたくさんいる。

多分、社会人のクラブチームだろう。

「パスよこせ!」

「タックル行け!」

それにしても元気だ。

バチ、ドスッ、ガチ

骨と骨がぶつかる。

昔は鍛えたであろう肉体は

既に脂肪になっているが、

スピードをつけると凶器になる。

血を流し、一生懸命走っている。

おもしろそうだな。

私は観戦することにした。

しばらく観戦していると、

選手が怪我をしたらしい。

「早く!コールド持ってこい!」

怪我をした選手は肩をおさえている。

脱臼でもしたのだろうか。

チームメイトは急いで、コールドスプレーをかけた。

すると、怪我をした選手がみるみるうちに凍っていった。

「おい!おい!」

人間が氷に覆われた。

「なんだ!このスプレー?普通に売っているやつか!」

「いや、知り合いからもらいました」

「どうやらロシア製らしいです」

「なに!その知り合いって誰なんだ」

「ロシアで会社立ち上げているやつです。

 そいつの友達がまた、怪しい奴が多くて…」

「どういう奴と付き合っているんだ?」

「スパイとかロケットつくっている奴とか、元ロマノフ王朝の子孫とか…らしいです」

「そのスプレーもその筋からもらったみたいです」

「ただのコールドスプレーじゃねーだろ!」

「人殺すスプレーじゃねーか!」

「これ、ロシアの情報機関が使う凶器だぜ!」

兵器に詳しい奴が叫んだ!

「どうする、とりあえず救急車か?」

「警察だろ!」

その間も怪我をした選手はほったらかしで、

凍ったままだった。

ずっちゃん
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